保育士の仕事内容は子どものお世話だけですか?

労働時間・業務負担

保育士の仕事内容は、子どものお世話だけですか?
具体的にどのような役割や大変なことがあるのでしょうか?

保育士の仕事は、単に子どものお世話をするだけでなく、「養護」と「教育」を担う専門性の高い仕事です。
子どもの命を守りながら心身の発達を支援する【保育業務】のほか、【事務・記録業務】や【環境整備・制作業務】、そして【保護者支援】という大きく分けて4つの役割があります。
大変な点は、命を預かる責任の重さと持ち帰り業務の多さです。

命を守り、育む!保育士のメイン業務「保育・養護」

保育士の仕事の根幹は、「保護者に代わって、乳児から就学前の子どもの心身の発達を援助する」ことです。この仕事は、大きく分けて「養護(お世話)」と「教育(遊びを通じた支援)」の二つの側面から成り立っています。

養護の側面では、食事、排泄、睡眠、清潔といった基本的な生活習慣のサポートを行います。単に手伝うだけでなく、子どもの発達段階に合わせて声かけや援助を変え、自立に向けた意欲を育むことが重要です。

意外な視点ですが、この保育業務において最も重要なのは「命を守る」という役割です。常に子どもたちの安全に気を配り、怪我や事故を未然に防ぐための高い観察力と危機管理能力が常に求められます。

この業務は、子どもたちの「できた!」の瞬間に立ち会えるという最大のやりがいをもたらします。集団生活を通じて社会性やコミュニケーション能力を育む土台を作る、非常に重要な役割を担っています。

見えない仕事の負担!増大する「事務・記録業務」

保育士の仕事で多くの人が「大変」と感じるのが、子どもと関わる時間以外に発生する「事務・記録業務」です。これは、保育の専門性を担保し、保護者や職員間で情報を共有するために不可欠な仕事です。

具体的には、年間・月間・日案の「指導計画」や、子どもの一日の様子を記録する「保育日誌」の作成、そして保護者へ日々の様子を伝える「連絡帳の記入」などが挙げられます。これらの書類は、子どもの発達の見通しや食育要素などを踏まえた、専門的な書き方が求められます。

待遇・不満に関する点として、残念ながら多くの園では、これらの事務作業を行うための時間が勤務時間内に十分確保されていません。その結果、持ち帰り業務や長時間労働の原因となり、保育士さんの疲弊につながっているという実態があります。

この事務負担を軽減するため、近年ではICT(情報通信技術)の導入が進められています。転職を考える際は、このICT化への取り組み状況を確認することが、働きやすさを見極める重要なポイントになります。

保護者と園を繋ぐ「子育て支援」という役割

保育士の役割は、園の中にとどまりません。保護者の子育てをサポートする「保護者支援」も、保育士の重要な仕事の一つです。日々の送迎時のコミュニケーションを通じて、子どもたちの園での様子を伝え、家庭での育児を支えます。

保護者支援の難しさとして、子どもの発達や生活習慣に関する「育児の相談」に応じる場面が多く、保護者の抱える不安や悩みに寄り添う高いコミュニケーション能力と傾聴力が求められる点です。

ライフステージに基づく個別事情への理解も不可欠です。働く保護者の多様なニーズに応えるため、育児に関する情報提供や、時には専門機関との連携役を担うこともあります。

保護者から「先生に相談して良かった」「いつもありがとう」といった感謝の言葉をいただけた時、保育士は大きなやりがいを感じます。子どもと保護者、両方を支える「地域の子育ての要」となるのが、保育士の役割です。

大変さを乗り越え、子どもと共に成長する喜び

保育士の仕事は、体力的な激務、命を預かる責任の重さ、そして煩雑な事務作業など、確かに「大変なこと」が多い仕事です。しかし、その大変さを上回るほどの大きなやりがいと感動があるのも事実です。

子どもが初めて歩き出した瞬間、最初は泣いていた子が笑顔で駆け寄ってきてくれた時、行事を無事に成功させた時の達成感など、子どもたちの「小さな進歩」を一番近くで見守れることは、保育士にしか味わえない喜びです。

もし仕事が「つらい」と感じた時は、一人で抱え込まず、必ず先輩や同僚、あるいは転職エージェントなどの第三者に相談してください。困った時に頼れる仲間がいることは、長く働き続けるための大切な条件です。

大変なことを乗り越えるたびに、保育士として、そして人として成長できるのがこの仕事の魅力です。あなたの温かい心と専門性が、子どもたちの明るい未来を創ります。自信を持って、その仕事の素晴らしさを享受してください。

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