保育士の処遇改善手当は基本給とどう違う?

給与・待遇・福利厚生

保育士の処遇改善手当とは、具体的にどのような制度で、給与にどれくらい反映されるのでしょうか?

処遇改善手当とは、保育士の専門性と負担に見合った給与を確保するために国が設けた補助金制度です。
特に「処遇改善等加算I」「処遇改善等加算II」があり、月額数千円〜数万円程度が基本給とは別に支給されることが一般的ですが、支給額や方法は園によって異なるため、確認が必要です。

処遇改善手当の仕組みと「給与への反映額」の現実

保育士の処遇改善手当は、国が保育士の給与水準を引き上げ、人材確保を目的として開始した補助金制度です。主に「処遇改善等加算I」と「処遇改善等加算II(キャリアアップ)」「処遇改善等加算III(令和5年度創設・現在廃止)」の三種類があり、園が国に申請し、その補助金を保育士に分配する仕組みとなっています。

処遇改善等加算Iは、経験年数や職務内容に関わらず、全ての保育士を対象として支給されることが原則です。具体的な支給額は園の職員構成や経営状況によって異なりますが、月額で数千円から1万円程度が上乗せされるケースが多いとされています。

一方、処遇改善等加算IIは、経験年数や研修実績に応じて役職(職務分野別リーダー、専門リーダー、副主任保育士など)に就いた保育士を対象とし、月額5,000円から最大40,000円程度が別途支給されるものです。これは、キャリアアップの意欲に応えることを目的としています。

この手当は、「基本給」に含まれるわけではなく、多くの場合「特別手当」や「改善手当」といった形で支給されます。ご自身の給与明細を確認し、「処遇改善」といった項目でいくら支給されているかを把握することが大切です。

処遇改善手当が「不公平」と感じられる理由と実態

処遇改善手当は、本来、保育士全体の待遇を改善するための制度ですが、現場の保育士からは「不公平感がある」「支給基準がわかりにくい」といった不満の声が聞かれることがあります。

不公平感が生じる大きな理由は、手当の支給方法や金額を最終的に園が決定するためです。国から園に補助金が支給されても、それを賞与として年1回まとめて支給したり、基本給に組み込んで手当として明確に示さないなど、園によって対応が分かれるため、実態が見えにくいのです。

また、非正規職員(パートや派遣)への支給についても、園の方針によって差があります。「同一労働同一賃金」の原則に基づき、非正規職員にも一定の要件を満たせば支給されるべきものですが、正職員との間で大きな差がつくことで、不満につながっています。

この手当をめぐる不満を解消するには、園側による「透明性」が不可欠です。保育士は、園に対して「この手当がどのように計算され、自分たちにどれだけ還元されているのか」を明確に説明する機会を設けてもらうよう、声を上げることが重要です。

転職時に「処遇改善手当」を正しく見極めるチェックポイント

転職先を探す際、提示される給与額には注意が必要です。園によっては、基本給が低い代わりに処遇改善手当を多く上乗せし、給与を高く見せているケースがあるためです。

【チェックポイント】:求人票を見る際は、「基本給」と「各種手当(処遇改善手当含む)」の内訳を必ず確認しましょう。特に賞与(ボーナス)は基本給に基づいて計算されることが多いので、基本給が低いと、手当が高くても年収全体で見ると損をする可能性があります。

また、処遇改善等加算II(キャリアアップ)の導入状況も要チェックです。「職務分野別リーダー」などの役職が明確に設定されており、研修参加の機会が保証されているかを確認することで、将来的な昇給の見込みを知ることができます。

面接やエージェントを通じて、「処遇改善手当はどのように支給されているか(月額か賞与か)」「非正規職員への支給はあるか」といった具体的な質問をすることは、自身の待遇を守るために非常に重要です。

不安を力に変えて!自分の専門性にふさわしい評価を求めて

処遇改善手当は、国が保育士の仕事を認めている証であり、あなたの専門性に対して支払われるべき対価です。もし、現状で「自分の頑張りが正しく評価されていない」と感じているなら、それは園の経営や制度運用の問題かもしれません。

大切なのは、ご自身の労働に対する価値を理解し、納得できる待遇を追求することです。処遇改善手当の情報を正しく理解し、転職活動や現職での交渉に役立てることで、経済的な安心感を得ることができます。

自分の待遇について声を上げたり、より良い環境を求めて転職したりすることは、「プロの保育士」としての当然の権利です。待遇改善に積極的で、保育士一人ひとりの貢献を正しく評価する園は必ず存在します。

あなたの子どもたちへの愛情や、日々のたゆまぬ努力が、給与面でも報われるよう、心から応援しています。処遇改善手当に関する疑問があれば、ぜひ次のステップにお役立てください。

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