インクルーシブ保育を導入している園の実態は?

保育観・園の方針

インクルーシブ保育を導入している園って、実際はどんな感じ?

インクルーシブ保育を導入している園では、障害の有無にかかわらずすべての子どもが一緒に過ごす環境が整えられています。
支援体制が充実している園では職員間の連携が密で、個別配慮と集団活動のバランスが取られており、保育士のやりがいも深まりますが、同時に高い観察力や調整力も求められるのが現実です。

インクルーシブ保育とは何か

インクルーシブ保育とは、障害のある子どもとない子どもが同じ環境で生活し、ともに育ち合うことを目的とする保育方針です。これまでの分離型保育とは異なり、できる限り共に過ごすことを大切にし、一人ひとりの違いを尊重しながら、全体の成長を促していきます。

この保育スタイルは国や自治体の推進もあり、認可園・こども園・一部の私立保育園などで少しずつ導入が進んでいます。特別支援教育の考え方を取り入れながら、日常の保育の中で個別支援と集団保育の融合を図っているのが特徴です。

実際の現場で求められる工夫と配慮

インクルーシブ保育を導入している園では、保育士に高度な観察力と柔軟な対応力が求められます。例えば、発達の特性がある子がスムーズに集団活動に参加できるよう、視覚的なスケジュールや個別の支援グッズを用意することもあります。

保育士同士のチームワークも非常に重要です。常に「声かけの仕方」「支援の程度」「一人の子に寄りすぎていないか」といった点を園内で共有しながら、子ども全体を見守る体制が求められます。

また、保護者との信頼関係づくりも欠かせません。特に特性のある子の保護者にとっては、日々の変化や成長を丁寧に伝えてもらえることが安心につながります。

やりがいも大きいが、負担も現実に

インクルーシブ保育はやりがいがある一方で、保育士の負担が大きくなりやすいのも事実です。一人ひとりに合わせた対応が求められる分、書類や記録の量が増える傾向にあり、時には保育中に細やかな調整を何度も求められることもあります。

また、園によっては特別支援の専門職(加配保育士や巡回支援員)が不在のケースもあり、全体の支援が十分とは言えない場合もあります。インクルーシブ保育の理念に共感していても、現場に制度的な支援が整っていないと、理想と現実のギャップに悩むこともあります。

どんな園を選べばいい?見学や紹介を活用しよう

インクルーシブ保育を前向きに取り組んでいる園では、以下のような特徴があります。

・職員間の情報共有体制がしっかりしている
・発達支援や特別支援の研修制度がある
・保育計画や配慮事項が明文化されている
・ICT活用や支援スタッフ配置などで負担軽減を図っている

面接や見学の際には、「加配は何人いますか?」「支援の記録はどうしていますか?」など具体的な質問をしてみましょう。

また、「保育士ONE」などの人材紹介サービスを利用すると、実際にインクルーシブ保育を導入している園の内部事情を事前に教えてもらえるため、安心して応募ができます。

子どもたちの多様性を認め合い、保育士自身も学び続けながら関われるのがインクルーシブ保育の魅力です。大変なこともありますが、子どもたちの小さな一歩に深く感動できる現場です。あなたにとっても成長できる環境との出会いがありますように、心から応援しています。

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