
異年齢保育っていいって聞くけど、実際どうなの?保育士にも向き不向きってある?

異年齢保育は子どもの社会性を育てやすく、保育士にとってもやりがいがありますが、計画や関わり方に工夫が必要です。
柔軟な対応が求められるため、人によっては向き不向きがあります。
異年齢保育とはどんな保育?
異年齢保育とは、年齢の違う子どもたちが一緒のグループで過ごす保育スタイルで、縦割り保育とも呼ばれます。
近年では、子ども同士の自然な関わりを促す保育として導入する園が増えています。
年上の子が年下の子を思いやる姿や、小さい子が年上の子の行動を真似て学ぶ様子は、年齢別保育ではなかなか見られない魅力です。
その一方で、保育士にとっては年齢ごとの発達段階を理解したうえで、全体を見渡すスキルが求められます。
異年齢保育のメリットとやりがい
この保育の大きなメリットは、子ども同士の助け合いや思いやりの心が育ちやすい点です。
保育士も一人ひとりの関係性をじっくり見ることができ、「育ち合う姿」を見守る楽しさがあります。
また、日々の活動が固定されにくいため、子どもの興味に合わせた保育を展開しやすいという柔軟性も魅力です。
「一斉保育よりも個を大切にしたい」「一人ひとりの成長をじっくり見たい」という保育士には、特にやりがいを感じやすい保育スタイルです。
異年齢保育に感じやすい大変さと向き不向き
一方で、年齢による発達差が大きい分、活動の内容や援助の仕方には配慮が必要で、準備に時間がかかることもあります。
また、けんかやトラブルの仲裁も、年齢差によって対応が複雑になる場面があります。
こうした状況では、臨機応変な判断力や、子ども同士の関係性をよく見る観察力が問われます。
「計画的に進めたい」「一斉に保育を行う方が得意」という保育士には、異年齢保育の自由さや変化の多さが負担に感じることもあります。
自分に合う保育スタイルを見つけるために
異年齢保育が合うかどうかは、実際にその現場を見てみるのが一番の判断材料です。園見学では、子どもたち同士の関わり方や職員の声かけに注目してみましょう。
また、自分がどんな保育をしたいのか、「子どもの姿から学びたい」「一人ひとりと丁寧に関わりたい」という思いがあるなら、異年齢保育はとても魅力的な選択肢になります。
逆に、日課がしっかり組まれていたり、年齢ごとの保育をきちんと進めたいという希望がある場合は、年齢別保育の方が合っているかもしれません。
自分の保育観と性格をもとに、納得のいく保育スタイルを選ぶことが、やりがいのある働き方につながります。